怪奇現象(解決)

f:id:La_TeX_Comite:20180619104008p:plain 僅か3記事目にして、未解決の事象を扱うことをお許しいただきたい。

log直後に何故か「英」の文字が入ってしまうのである。 とりあえずは面白いので貼っておく。何かわかったことがあれば、追記する。


6.20追記

解決!
この怪奇現象が発生した箇所はWordを使ってレポートを書いていた際のファイルから持ってきたものだが、そこの数式モードの部分を貼り付けたのが原因。

数式モードの関数と次の文字の間には関数適用のためのU+2061が入る。
参考: anti.rosx.net Unicode文字のマッピング - Wikipedia

この"U+2061"が、tex shopを用いてコンパイルした際に"英"として表示されたと考えられる。 しかしなぜU+2061が英になるかは不明。

(見た目なにもないのに他者がコンパイルしても英が出たときは呪われてるかと思った)

TeXのchemfigパッケージで描いた構造式一覧

我々は某理科大学で化学を学んでいる。 そうなると、例えば化学実験レポートとかでは構造式などを書く機会が多くなる。 しかし、{\rm{\TeX}}で構造式を記述する方法は

  1. 外部の構造式を描くソフト(ChemDrawやMarvinSketch)で書いてそれを何かしら図として保存後、\includegraphicsで読み込む。
  2. XyMTeXを使う。
  3. chemfigを使う。

以上3つの方法が存在する。 今回紹介するのは一番ゴリ押しで構造式が記述できるchemfigで描いた構造式を紹介する。

なお、以下の構造式を描く際に、ブリアンブルに以下のコードを記述してください。

\definesubmol\OH[HO]{OH}

\definesubmol\acet{-[::60](=[::-60]O)-[::60]!\OH}

\definesubmol\aceta{-[::-60](=[::60]O)-[::-60]!\OH}

\definesubmol\Ph{*6(=-=(-!\OH)-=-)}

(+)-cinchonine
source code:\chemfig{*6(-*6(-N=-=(-(<:[:90]!\OH)-[::-60](-[:60]-[:30](-[2]?[b](-[:30]H)(-[:150]=[::60]))-[::-60]?[a])-[::60]N(-[2]?[b])-[::-60]?[a])-)=-=-=)}

f:id:La_TeX_Comite:20180604094446j:plain:w300

カンファ―スルホン酸
source code:\chemfig{O=[:30](-[:45]-[:15]?[a]-[::-30])-[::-15](-[:75,1.5]?[a](-[:30])(-[:150]))(-[:-90]-[::60]SO_3H)-[::-30]-[:45]}

f:id:La_TeX_Comite:20180604104406j:plain:w300

メチルオレンジ
source code:\chemfig{N(-[:120])(-[:-120])-*6(-=-(-[0]N=[:-60]N-[0]*6(=-=(-SO_3Na)-=-))=-=)}

f:id:La_TeX_Comite:20180603160414j:plain

フェノールフタレイン
source code:\chemfig{[:30]*5((=O)-O-(-[::-120]!\Ph)(-[::-30]!\Ph)-*6(=-=-=-)--)}

f:id:La_TeX_Comite:20180604083827j:plain:w300

カルボナトビス(エチレンジアミン)コバルト(Ⅲ)錯体
source code:\chemfig{Co(<[5]O-[4]C?[a]=[:202.5]O)(-[4]O?[a])(-[2]NH_2-[::-22.5,,1]?[b])(<:[1]NH_2-[::22.5,,1]?[b])(-[-2]NH_2-[::60,,1]?[c])-[0]NH_2-[::-60,,1]?[c]}

f:id:La_TeX_Comite:20180604105247j:plain:w300

{cis-}ジクロロビス(エチレンジアミン)コバルト(Ⅲ)錯体
source code:\chemfig{Cl-Co(<[5]Cl)(-[2]NH_2-[::-22.5,,1]?[b])(<:[1]NH_2-[::22.5,,1]?[b])(-[-2]NH_2-[::60,,1]?[c])-[0]NH_2-[::-60,,1]?[c]}

f:id:La_TeX_Comite:20180604105753j:plain:w300

{trans-}ジクロロビス(エチレンジアミン)コバルト(Ⅲ)錯体
source code:\chemfig{Co(<:[1]Cl)(<[5]Cl)(-[4]NH_2-[::-60,,1]?[b])(-[2]NH_2-[::60,,1]?[b])(-[-2]NH_2-[::60,,1]?[c])-[0]NH_2-[::-60,,1]?[c]}

f:id:La_TeX_Comite:20180604105811j:plain:w300

EDTA
source code:\chemfig{N(-[:-150]!\acet)(-[:90]!\acet)-[:-30]-[::60]-[::-60]N(-[::60]!\acet)-[::-60]!\acet}

f:id:La_TeX_Comite:20180604111847j:plain:w300

ヘキサメチレンテトラミン
source code:\chemfig{N?[a](-[2]-[:15]N?[b]-[:-75]?[c])-[:-75]-[:15]N?[c]-[:-15]-[:105]N(-[2]?[b])-[:195,,,,,,dash pattern=on 11.8pt off 1.5pt]?[a]}

f:id:La_TeX_Comite:20180604112955j:plain:w200

その他に関しては順次公開していきます。 ただ、べつのところで描く可能性が高いと思います。 如何せんフェノールフタレインが悪さしまくりましてね...。

はじめに

私たちは,某理科大学で化学を学び,{\rm{\TeX}} を愛好するグループです. 社会に出てから使うのがワードであっても,学会の指定フォーマットがワードであっても,周りにワード使ってる人しかいなくても,教授がワードを強制してきても,TeXを使いたい人の集まりです.

このブログには,普段{\rm{\TeX}} を使っていて気づいたことや,発生した問題とその解決方法など,備忘録的に記録していこうと思います. 内容がわかりにくかったり,ページが項目別に整理されていなかったりするかもしれません.おそらく,内容は偏っていると思います(そもそも,グループ内で知識を共有することが一番の目的です)ww.某理科大学は,学生を社畜のように勉強させるので,こんなブログの整理をする時間など与えてくれません.ブログの中が整頓されていなくても暖かい目で見てほしいです.

一応言っておきますが,ここに書いてあることは,{\rm{\TeX}} についても化学的なことについても,たまーに間違っている可能性があります.もちろん責任なんて取りません.ご容赦ください.

では,素晴らしい{\rm{\TeX}} ライフを!!!

La TeX Comitéを代表して,セルロース

(この文章はアバウトページにも掲載しています.)